「天冥の標Ⅸ ヒトであるヒトとないヒトと PART1」(小川 一水) [SF]
前巻の「天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART2」を読んでから約1年が経過してやっと続刊を読めた。昨年末には出版されていたのに、何故か最近まで図書館に入らず、手ぐすね引いて待っていたので区内で第1番目に借りることが出来たのだけれど。あまりに待たされたので、区内から借り手のライバルが一掃されてしまったのだろうか?などと。
天冥の標IX PART1──ヒトであるヒトとないヒトと (ハヤカワ文庫)
- 作者: 小川 一水
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/12/18
- メディア: 文庫
タグ:「天冥の標」
「私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う」(森 達也) [サイエンス]
この本のタイトルに使われているのはゴーギャンの最後の絵のタイトルとして有名な言葉であり、ぞくぞくするような魅力を持っている。何よりも詩のような韻文としての響きの良さがあるし、意味的にも韻を踏んでいる(という言い方は変だけど)。哲学的であり宗教的でもあり、人間の認識の限界を超えた問いだろう。
私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う (単行本)
- 作者: 森 達也
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/10/22
- メディア: 単行本
「美術館の舞台裏: 魅せる展覧会を作るには」(高橋 明也) [アート]
この本はNHKの「ひるまえ ほっと」という(首都圏ローカル放送?)番組の中の中江有里のブックレビューという月一回放映されているコーナーで知った。「年に300冊読む人」なら毎週やって欲しいものだが、読んだからといってお薦めできる本の数はそれほど高率には存在しないのかもしれない。
ともあれ、その紹介ではこの本はとても面白そうだったし、美術館へは「よく行く」というほどではなくても、普通の人の平均よりは多いのではないかと思っている私にとってはとても興味をそそられる本だったので、読んでみた。
ともあれ、その紹介ではこの本はとても面白そうだったし、美術館へは「よく行く」というほどではなくても、普通の人の平均よりは多いのではないかと思っている私にとってはとても興味をそそられる本だったので、読んでみた。
タグ:ミュージアム
「モナドの領域」(筒井 康隆) [SF]
佐々木敦氏の近著に「例外小説論」というのがあり、これがSFファンには必読書であるとの事だったので、一旦は図書館から借りて読みかけたのを、(傍線欲に駆られてしまう本だったので)わざわざ購入してしまった(その結果読むのが後回しになっているという、例の逆転現象が起きていて積ンである、というアホな状況なのだが)。その中の筒井康隆の項目を拾い読みしたら、この作品は「パラフィクション」(佐々木敦氏の提唱概念)であると言っている。
「沈まぬアメリカ 拡散するソフト・パワーとその真価」(渡辺 靖) [ノンフィクション]
前回、「読書の危機」で書いたような状況とは言え、少しは読んでいる。なので久々に書評を。
この本のタイトルはおそらく、「沈みゆく大国アメリカ」(堤 未果)を意識している、と思われる。
この本のタイトルはおそらく、「沈みゆく大国アメリカ」(堤 未果)を意識している、と思われる。
読書の危機 [身辺雑記]
最近あまり本のレビューを書いていないが、本を読まなくなったわけではない。
途中で投げ出す本が増えていて、なかなか完読出来ないのである。最後まで読まなかった本についてのレビューはなかなか書けるものではない。よほど酷くて、腹が立つあまり罵詈雑言を書きたくなる、というケースはあり得るだろうが、私の場合そこまで酷いものには滅多に遭遇しない。
途中で中断した本を挙げると、ここ2、3ヶ月だけでも
途中で投げ出す本が増えていて、なかなか完読出来ないのである。最後まで読まなかった本についてのレビューはなかなか書けるものではない。よほど酷くて、腹が立つあまり罵詈雑言を書きたくなる、というケースはあり得るだろうが、私の場合そこまで酷いものには滅多に遭遇しない。
途中で中断した本を挙げると、ここ2、3ヶ月だけでも
タグ:読書
がん闘病の現況つづき・5(2016.4) [セカンドライフ]
「淵の王」(舞城 王太郎) [ファンタジー/ホラー/ミステリ]
第6回(2015年)Twitter文学賞国内編第1位。
それを見るまで一度も聞いたことのない作品だったので驚いた。普通はベストセラーとか書評とかネットでの評判とかが先に耳に入ってきて、「あ、やっぱりこれが1位になったか」ということになるのだが、全くの初耳作品とは。
もしかして組織的投票か?とも思ったが、実際読んでみるとなかなかすごい作品ではあったのでそのことはあまり気にはならなくなったのだけれど。(でもTwitter文学賞のサイトが更新されていないのはなぜだろう?もしかして疑惑が浮かんでいるのか?)
それを見るまで一度も聞いたことのない作品だったので驚いた。普通はベストセラーとか書評とかネットでの評判とかが先に耳に入ってきて、「あ、やっぱりこれが1位になったか」ということになるのだが、全くの初耳作品とは。
もしかして組織的投票か?とも思ったが、実際読んでみるとなかなかすごい作品ではあったのでそのことはあまり気にはならなくなったのだけれど。(でもTwitter文学賞のサイトが更新されていないのはなぜだろう?もしかして疑惑が浮かんでいるのか?)
タグ:ホラー