「天冥の標Ⅸ ヒトであるヒトとないヒトと PART1」(小川 一水) [SF]
前巻の「天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART2」を読んでから約1年が経過してやっと続刊を読めた。昨年末には出版されていたのに、何故か最近まで図書館に入らず、手ぐすね引いて待っていたので区内で第1番目に借りることが出来たのだけれど。あまりに待たされたので、区内から借り手のライバルが一掃されてしまったのだろうか?などと。
前巻に続き、惑星セレス上でのいろいろな立場の人々の必死の生存のための戦いが展開する。メニー・メニー・シープ世界成立の歴史をたどり、真相に迫る旅を続けるカドム、イサリ、ラゴスらとアクリラとの再会。人型倫理兵器との戦闘……。
相変わらず、前回からの時間が長く経っているので、物語世界に入っていくのが大変なのは変わらないのだが、この巻はあまりストーリーは入り組まず、単純に展開するので読みやすかった。
《救世軍》から硬殻化して咀嚼者(フェロシアン)に変じ、ヒトならぬ身となったイサリの心の人間らしさが切ない。
最後の「断章」で、大宇宙スケールの巨大宇宙戦争(何百億隻の巨大戦艦群だってぇ!)の片鱗が描かれ、ますます、このマクロな世界の動きが見えてきて興奮させられる。
それにしても、このシリーズ、いつになったら完結するんだろうか?
天冥の標IX PART1──ヒトであるヒトとないヒトと (ハヤカワ文庫)
- 作者: 小川 一水
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/12/18
- メディア: 文庫
前巻に続き、惑星セレス上でのいろいろな立場の人々の必死の生存のための戦いが展開する。メニー・メニー・シープ世界成立の歴史をたどり、真相に迫る旅を続けるカドム、イサリ、ラゴスらとアクリラとの再会。人型倫理兵器との戦闘……。
相変わらず、前回からの時間が長く経っているので、物語世界に入っていくのが大変なのは変わらないのだが、この巻はあまりストーリーは入り組まず、単純に展開するので読みやすかった。
《救世軍》から硬殻化して咀嚼者(フェロシアン)に変じ、ヒトならぬ身となったイサリの心の人間らしさが切ない。
最後の「断章」で、大宇宙スケールの巨大宇宙戦争(何百億隻の巨大戦艦群だってぇ!)の片鱗が描かれ、ますます、このマクロな世界の動きが見えてきて興奮させられる。
それにしても、このシリーズ、いつになったら完結するんだろうか?
タグ:「天冥の標」
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