「都市と都市」(チャイナ・ミエヴィル) [SF]
「2013年版・SFが読みたい」第1位。今頃になってやっと読んだ。ヒューゴー賞、国際幻想文学大賞、ローカス賞、アーサー・C ・クラーク賞、英国SF協会賞と五冠の大評価。これは読まずに死ねるか、もの。
「UFOはもう来ない」(山本 弘) [SF]
「天冥の標ⅤI: 宿怨」Part1~3(小川 一水) [SF]
この長大なシリーズもいよいよ展開が急になってきた印象がある。第6部「宿怨」とは、冥王斑という業病を抱え持った人々(救世群)の数百年にも渡る迫害・苦難の歴史によってもたらされたもので、これが激しく暴発する展開。3分冊という大部であり、間隔を空けて読まざるを得なかったので、1冊読むごとにメモを残しておいたものを結合して載せる。
タグ:「天冥の標」
「去年はいい年になるだろう」(山本 弘) [SF]
「盤上の夜」(宮内 悠介) [SF]
第33回日本SF大賞受賞。直木賞候補にもなり、「SFが読みたい2013年版」の第2位、と注目せずにはいられない作品なので読んでみた。
私は将棋も囲碁もやらず(出来ず)、たまにPCでオセロをやる程度なので、ディテールのニュアンスを掴み損なっている部分が大きいのだろうが、それでも面白かった。この作品群は、盤ゲームをめぐる極端な奇想にあふれているが、この盤という小宇宙上でなされる知的な営みはその奥に広大で精妙な世界を持っていることはわかるので、この手の作品はもっと書かれていい筈では?と思った。もっとも“SF”と呼ぶには幻想あるいは奇想小説寄りだと思うけれど。
(以下少しネタバレあり)
私は将棋も囲碁もやらず(出来ず)、たまにPCでオセロをやる程度なので、ディテールのニュアンスを掴み損なっている部分が大きいのだろうが、それでも面白かった。この作品群は、盤ゲームをめぐる極端な奇想にあふれているが、この盤という小宇宙上でなされる知的な営みはその奥に広大で精妙な世界を持っていることはわかるので、この手の作品はもっと書かれていい筈では?と思った。もっとも“SF”と呼ぶには幻想あるいは奇想小説寄りだと思うけれど。
(以下少しネタバレあり)
「屍者の帝国」(伊藤 計劃×円城 塔) [SF]
「BEATLESS」(長谷 敏司) [SF]
「百年法」(山田 宗樹) [SF]
この作者の作品は初めて読むが、以前「嫌われ松子の一生」をTVドラマ(内山理名主演)で見たことがある(あまり面白くなかった。随分売れたみたいだが)。
上下2巻の大作だが、一段組の大きな文字なのでさほどの分量でもない。これは内容からして高齢(≒老眼)の読者も多かろうと意識してのことか?
少子高齢化社会の行末を描く近未来シミュレーションSFかと思って読み始めたら、すぐに「太平洋戦争の末期に日本に原爆6発が落とされた」で、パラレルワールドものとわかった。
「一気読みできるエンタメを」というのが作者の意図だったとか(毎日新聞10月30日夕刊)。確かに読みやすく、ドラマチックでそこそこ面白いので、私も一気読みした。
上下2巻の大作だが、一段組の大きな文字なのでさほどの分量でもない。これは内容からして高齢(≒老眼)の読者も多かろうと意識してのことか?
少子高齢化社会の行末を描く近未来シミュレーションSFかと思って読み始めたら、すぐに「太平洋戦争の末期に日本に原爆6発が落とされた」で、パラレルワールドものとわかった。
「一気読みできるエンタメを」というのが作者の意図だったとか(毎日新聞10月30日夕刊)。確かに読みやすく、ドラマチックでそこそこ面白いので、私も一気読みした。