「『在日特権』の虚構 : ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ」（野間 易通）

あのおぞましき、人間の持ちえる醜さの極限ともいうべき「在特会」、その主張する「在日特権」とは一体何なのか。その幾つもの言説について資料、法律の歴史を詳しく調べ、取材をし、綿密に検証し、快刀乱麻を断つ如く明解に批判している。

「在日特権」の虚構 : ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ

• 作者: 野間 易通
• 出版社/メーカー: 河出書房新社
• 発売日: 2013/11/21
• メディア: 単行本（ソフトカバー）

　特別永住資格、年金問題、通名と生活保護受給率、住民税減免、これらについて、事細かく経緯、状況を追っていく。
　説得力があり、在特会の主張は、言いがかり、針小棒大、牽強付会のかたまりであることがよくわかる。

　この本に関するAmazonのレビューの傾向を見てみると、異様な状態である。★１つの最低評価と★５つの最高評価に二分されて拮抗し、中間が無い。★１つの方がやや優勢である。そして《このレビューが参考になった》（＝共感）率から言うと低評価のほうが断然優勢である。つまり、ネット上では「ネトウヨ」勢力が強い、という残念な状況を示している。おそらく読んでも居ないでdisっているのだろう。暗澹たる気持ちになる。どうか自分の頭でちゃんと調べ、考えてもらいたいものだ。もっと自分を大切にして欲しい。