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大腸がんで手術を受けた [セカンドライフ]

 しばらくこのブログ更新が途絶えていたのは、一身上に大変な凶事が起こったためである。そう、タイトルにあるように、大腸がんが発見されて入院し、緊急手術を受けるというとんでもない事態になっていたのだ。

 3月頃から腹の具合が悪くなった。時々腹痛が起こるようになったのだ。触るとしこりがあり、押すとガスの移動音がして痛みが和らいだりした。それが過ぎると1週間くらい何事も無く、また再発、を繰り返し、だんだん痛みも強くなって来、食欲もなくなって、あまり食べられなくなった。ある夜など、激しい痛みでよほど救急車を呼ぼうかとまで考えたが、我慢していたら翌朝にはすっかり痛みが消えたこともあった。
 しかし、これは容易ならん事態と観念して、6月22日(金)、近くの病院の外来を予約なしで受診した。
 看護師による問診後、レントゲン、CT、エコー検査を受けさせられる。午後その結果が出てから医師に呼ばれて説明を受けた。
 「これは恐らく大腸ガン、大腸を塞いだ腫瘤(35mm大)のせいで、食べ物が詰まり小腸も腫れている。いつ破裂(穿孔)するか知れず、緊急で取り去るオペをやる必要が出てくる可能性があり、そのときにはこの病院ではオペ出来ないので、転院先を探すことになる。どこかあてのある病院はあるか?」と訊かれたので、知人の居る都立駒込病院の大腸外科を挙げ、先生が電話で緊急の受診を依頼してOKをもらった上で紹介状を書いて貰い、フィルムとCTのデータCDRを持参して、入院の支度をした上で、駒込病院に向かった。着いたのは4時半。外来受診後、即入院。
 すぐに手術をしようということになり(つまり医師の判断で事態は相当切迫しているということ)、7時から2時間ほどの緊急オペで「右結腸切除術」施行。大腸の最初の部分、右下の盲腸から始まって上に向かい、横行結腸までの部分、その終わり辺りに巨大な腫瘤ができていて、これが殆ど大腸を塞いでいるので、上行結腸全体(+横行結腸の一部)を取ってしまい、小腸の末端を横行結腸につなぐ、という大規模なオペである。まぁ大腸というのはひたすら〈硬いウンコ〉を作るのが仕事という器官であって、多少短くなっても便が緩くなる程度の影響しかない(脱水症状には注意が必要だが)ので、喪失感の深刻さはあまりないし、部位が不幸中の幸いで人工肛門にする必要もなかったのでQOLは保たれるのが有難い。

 それにしても、こんなに大きくなるまで放置してしまったとは不覚の極みで、普通大腸がんは内視鏡検査で発見されて計画的に手術が行われるものだろうが、それを緊急オペとは、まったくみっともない話ではある。(実は10年以上前に大腸内視鏡検査を受けたことがあって、その時は異常なしだったのだが、その時のあまりの痛さ苦しさに懲りてしまって、検査を忌避していたのである。)
 麻酔から覚めたのは午後10時くらいか。手術自体は無事成功した。病棟のリカバリー室に入ったが、その夜は痛みで殆ど眠れなかった。
 当然ながら、禁食。つまり食べることはできず、点滴で栄養補給が3日間続いた。その間、寝返りを打ったり咳をしたりすると激痛が走った。すぐに起き上がれるようにはなったし、歩くことも出来た。
 最近の病院の電子機器持ち込みへの寛容さは進んでいて、病室内でiPhoneをいじっていても注意されない。各ベッド脇にLAN端子まで備わっている!
 もっぱらiPhoneでTwitterを見て時間を潰した。(勿論充電器は持参していた)
 月曜の昼から禁食が解けて、全粥食が供された。美味くはなかったが、口から物を食べることがこんなに幸福なことかと知った。食欲もあり、完食。
 その後、オナラも出、通じもあり、癒着によるイレウスも起こさず、順調に回復して29日(金)退院となった。痛みは未だあるが。2週間後(7/13)に外来の予約が入っている。

 これだけ末期状態の癌なので、原発部分は切除しても、当然転移が起こっている。最も心配した肺や肝臓への転移は殆ど無いようだが、リンパ節には広範に広がってしまっているようだ。なので、今後は抗癌剤による化学療法をすることになるとのこと。副作用が不安だが。自分の余命があとどれくらいあるのか?はまだ聞かされていない。

 がんと知った時、ショック・動揺はあまりなかった。それほど意外でもなかったのだ。10年前の内視鏡検査を受けることになった時のほうがよほど動揺していた。その時に一種の「受容の予行演習」が出来たような気がする。3年前に早期退職を決めた時にも、特にがんと明確に思ったわけではないにしても、自分の寿命はあまり長くないだろうというそこはかとない予感はあったのだし。
 退院後、「体は動かした方がいい」との教えに従って、外出も努めてするようにしている。図書館まで歩いたりとか、映画を見に行ったりとか。痛みは徐々に弱まってきている。
 しかし、このような状態になると、Twitterで軽いジョーク交じりのツイート(が主だったのだ)をする気分にはなれず、また病状や体調のことを語って他人に読ませるのも気が引けて自粛モードになり、読むだけになっている。私のことなど何も影響せず、世間もTLも様相を変えずに続いているのであった。

 私は元々他人の闘病記ブログを読むのは好まなかったのだが、自分でそれを書くはめになるとは思わなかったし、これからもあまり書きたくはない。と言うか、それをメインのブログにしたくはないので、今後は元の調子に戻したいとは思うものの、病気との付き合いを無視する訳にはいかないので、当然〈基調〉は変わらざるを得ないだろう。それで読者が減っても致し方あるまい。(元々大した数の読者は居ないのだけれど。)
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