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新型インフルエンザの致死率と発症率 [世の中]

 先ほど、日本テレビの「ニュースZERO」で、新型インフルエンザの発生の恐れについて報道していた。
 この話自体は既に何度も報じられているので耳新しさはなかった(以前NHKでもスペシャル番組のドラマとドキュメンタリーを2夜連続でやっていた)が、気になったのは被害規模想定の数字である。
 新型だと人類が初めて遭遇するウィルスなので誰も免疫を持っておらず、また強毒性で致死率は60%に達する、と言う。とんでもない率だ!!
 だが、(時間の問題だという)流行がついに始まる(これを「パンデミック」と言うらしい)と、
「日本では3,200万人が感染し、64万人の死者が出るだろう」
と言っていたのだが、これでは計算が合わないのではないか? 64万は3,200万の2%にすぎないではないか? 60%なら1,920万人が死ぬのではないのか?
 どういう計算をしているんだろう?
 ひとつ思いつくのは、「感染」=「発症」ではない、ということで、感染しても発病しないで済んでしまうというケースがある、ということが感染症においてはありきたりなことなので、新型インフルエンザでも、そういうことがあり、感染しても発症しないということが想定されているのか?と。ならば明示して欲しいものだ、と思いつつ計算してみる。発症率をAと置いて、
3,200万×A×60%=64万
の式を解くと、A=3.33%となる。が、この数字って未経験のウィルスに対して甘すぎる見積もりではないのだろうか?という疑念が晴れないのである。


【2009.8.29追記】  最近になってこの記事を検索から見に来る人が多い(30人/日くらい)ので、一言。  上記記事は2008年2月に書いたものであり、ここで論じているのは〈鳥〉インフルエンザ(H5N1型)の話です。今流行っているのは〈豚〉インフルエンザ(H1N1型)の方で、毒性はずっと弱い(少なくとも今のところは)ですので、お間違えなきよう。
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コメント 2

kitten

 いまさらですが・・・
国は、致死率を最悪でも2%と見積もっています。
だから、64万人にしかならないんですね。
 歴史的には、ある程度致死率が下がらないとパンデミックはおきません。
もちろん「今までは」そうだったわけですが、今回もそうなってくれるとは限りません。
むしろ、「そうであって欲しい」という希望的観測も少しあるのかも。

 発症率に関しては、よくわかりません。
現在のトリインフルエンザでも、感染したけれども発症しない
ヒトも確認されているようですが・・・ごく稀です。

 ただ、パンデミックを考えると、100%に近い確率で発症してくれる
方が、むしろ有難いかもしれません。
感染して発症しない人が、どれだけ多くの人を感染させるか、
わかったもんじゃありません。

 どっちにしても、見積もりが甘いことにかわりはなさそうです。

by kitten (2008-05-22 23:58) 

ask

>感染して発症しない人が、どれだけ多くの人を感染させるか

なるほど、発症率が低い方が(キャリアーが動き回るので)感染率は高くなる、わけですね。

>見積もりが甘い

ですよねー。
自分が死ぬ可能性も高いと覚悟しないといけないんでしょうね。
by ask (2008-05-23 00:48) 

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