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日本SF展(世田谷文学館) [SF]

しばらくブログ更新していなかったのは、別に病状が悪化したわけではなく、色々と雑事に取り紛れていたため。

 さて、TwitterのTL上でやけに評判がいいので、SFファンとしては必見だろうと、世田谷文学館で開催中(9/28まで)の「日本SF展」に行ってきた。
入口前の看板↓
kanban.JPG

 日本SFの黎明期つまり戦前の海野十三などを経て、1950年代後期から始まり、SFマガジンの創刊、日本SF作家クラブの結成の頃のエピソードがふんだんに写真付きで紹介されていたり、SFマガジンのバックナンバーが創刊号から並んでいたり、小松左京、筒井康隆、手塚治虫、星新一、真鍋博の各作家別コーナーでは著作や他者からの評論からのエッセンスともいうべき引用文が掲示されていて、読み応えがある。生原稿も大量にある。筒井氏のは近著「創作の極意と掟」からのセレクトで、これは記憶に新しい文章だった。

 全体的にも個別にもレイアウトはよくデザインされていた。懐かしいもの、初見のもの、どちらもとても豊富。だから「なーんだ、どれもこれもだいたい知ってるものばかりじゃないか」とはならなかった。あの文学館所蔵物の中にこれほどSF関連物があるとは驚いた。(別のところから借り出したものも当然たくさんあるのだろうが)充実ぶりが半端ない。アニメや特撮映画のコーナーもある。1時間半ほどかけて見て回った。

 記念写真撮影用に設えられた大型フィギュア群↓
figyer.JPG
(右の黄色いロボットは見覚えがないんだが)

 ただ、第一世代の作家たち(それも一部)に偏していて、日本SFの全通史、展開まで詳細に見渡すには至らなかった(藤子不二雄とか石森章太郎には全く触れていないし…)。
 そこまで要求するのはムリだろうけれど、その後の発展と浸透・拡散のこと、さらには現状と将来展望について、少しでも触れられなかったか?という気はした。「展望」まではこの展示会の趣旨を超えるかもしれないが、…もともと《SFの持つ可能性と使命》に自覚的な催しなので、そういう不満を感じてしまったのだった。いや、これは各個人が考えるべき筋なのだろう。
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