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最近観た映画感想まとめて22本(2014上期) [映画]

半期に一度の大放出!!

1月20日「エンダーのゲーム」(MOVIX亀有)
名作の誉れ高い原作は読んでいない。(←SF者としては失格だ)
全く予備知識もなく観に行った。おおよその設定はなんとなくわかって居て、類まれな才能を持つ少年が英才教育を受けて、宇宙戦争を勝利に導く、くらいのイメージはあった。
 概ねそのとおりに展開したが、最後のクライマックス戦闘シーンの裏の仕掛けは予想していなかった。けれども全く意外ではなく、やっぱりそうか!と納得の予定調和的な印象だ。しかし、その後のエイリアンとの交流は全く想定外で、情感のこもったもので、後味はとてもいいものだった。

2月19日「スノーピアサー」(MOVIX亀有)
あまり期待してなかったけど、なかなか面白かった。設定は相当ご都合主義だけど。最後の方でエド・ハリスが出て来て懐かしかった(老けてたが)。エンディングは例のアレ(新世界のアダムとイブ)というパターンで、終わり方としてはイマイチ。

2月24日「新しき世界」(丸の内東映)
ネットでも大絶賛の嵐。たしかに非常にサスペンスフルだが、ストーリー展開がちょっと読みにくかった。友情を描いているんだろうけど、BL的に捉える人も居るのか?はぁあ〜?!
 最後のシーンがわからない。あの二人、同郷の幼なじみだったのか?
ドラム缶に入れられて殺された女は、囲碁の師匠だっけ?流産した女とは別なのか?

2月25日「キック・アス/ジャスティス・フォーエバー」(MOVIX亀有)
第1作からあまり時間が経ってない割に、子どもの成長は早いのを実感。間に「モールス」「ヒューゴの不思議な発明」「キャリー」等があるわけだが。クロエ・グレース・モレッツはだんだんフツウの女になりつつあるか。一作目ほどの驚きは無かった。

3月5日「小さいおうち」(MOVIX亀有)
原作既読。かなり原作に忠実に作ってはいるが、原作の中での〈家事〉に関するディテールがすっぽりと抜けてしまっているのはまぁ仕方ないのか?松たか子は好演。黒木華の評価、高すぎないかなぁ?

3月10日「魔女の宅急便(実写版)」(MOVIX亀有)
ジブリのアニメ版とはかなり違う。基本的ストーリーは同じだが、色々と違いすぎ。原作を読んでいないので、どっちがどれだけ脚色しているのかわからない。これはこれでありか?舞台を日本にしたのは予算の都合なのか?キャスティングの問題か?
 主演の小芝風花はなかなか可愛い。黒猫のジジはCGだが、不気味の谷を感じた。

3月12日「ホビット 竜に奪われた王国」(MOVIX亀有 3D・吹替)
「ホビット」の前作は見たのだが、ほとんど記憶に残っていない。同じホビットが主人公。フロドの叔父だっけ?
 中つ国の歴史に疎いので、「指輪物語」本篇の前日譚に当たるこれがどういう位置づけになるのかどうもよくわからない。
 映像VFXは凄い。相変わらずの長回しの立体連続映像のカメラワークは見事。竜の姿も迫力ある。しかし、そもそも竜ってこんなに良く喋れるほど知能が高いんだっけか?

3月23日「あなたを抱きしめる日まで」(MOVIX亀有)
実話(ノンフィクション)の映画化。ジュディ・デンチ、どっかで見た女優だと思ったら、「007スカイフォール」のM役だったか。それにしても上手い。可愛げのある老女を演じられる人は少なかろう。展開は意外。しかし、探し人がインターネットで見つかるの、あっさり過ぎな気もする。縁故者を訪ねて行く過程で変わっていく心境の変化が面白い。

3月24日「ロボコップ」(新宿ピカデリー)
リメイク。最初のも観ている。ロボット企業の悪辣さがより際立って描かれており、非人間化の恐怖の描き方も詳細だ。重機関銃装備の二足歩行ロボットとの戦闘はなんであの程度の傷で済んでるのか、ややご都合。警察データベースと街のリアルタイム検索もうまく行きすぎ。とは言え、初回作を上回る社会性と批評性を持ち得ている。

4月2日「LEGO(R) ムービー」(MOVIX亀有)
子供向けかと思っていたら、意外と評判がいいので、内容は確認せず観た。
音が大きすぎ、吹替の台詞がやかましすぎ苦痛だった。動きも早く色彩も原色が溢れ眼にも苦痛で、途中《逃避的睡眠》に陥った。ストーリーは「トイ・ストーリー」っぽい「友情、努力、勝利」「成長」が描かれているのだが、いかんせん慌ただしすぎて。ウタマル氏大絶賛(パロディ的なところか)なんだが、私的にはイマイチ。

4月7日「LIFE!」(シネマサンシャイン池袋)
ダニー・ケイ主演「虹を掴む男」(1947)のリメイク、にしては現代化が激しすぎて、オリジナルの方のストーリーが想像できない。あの頃にもLIFE氏の廃刊があった(その後復刊?)のか?
 妄想部分の特撮にやり過ぎ感があった。世界中を巡る探索行動もリアル感がなくてこれもやり過ぎ感。恋の顛末はコメディタッチ。最後の表紙写真のオチは感動的で、隣席の男性は涙していたみたい。ちょっとお涙頂戴の仕掛けっぽい。ま、面白かったのでいいけれど。

4月16日「白ゆき姫殺人事件」(MOVIX亀有)
推理もので退屈でこそなかったが、破綻している。ご都合主義だし。それにしても井上真央が「冴えないダサい女」役をやるとはね。結構板についてはいたけれど。
 こんなにTwitterが出てくる映画は初めて観た。やり過ぎ感あり(お前はTogetterか!)。原作者はTwitter経験はあるんだろうが、どういう使い方をしているんだ? TV記者のTwitter廃人ぶりがちょっと度が過ぎていて(電話で会話中にもツイートしたり)不自然。取材内容をあんなに発表するなんて自己承認欲求極まりすぎではないか。「赤毛のアン」のアンとダイアナのエピソードも取ってつけたようで、ストーリー内の位置づけが不調和。
 真犯人がなぜわかったのか、唐突に感じた。

5月12日「ヴィオレッタ」(渋谷イメージフォーラム)
期待したほど過激映像はなしw。
母子の葛藤と言っても、うーん、まぁありきたりかも。

5月22日「WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常」(新宿ピカデリー)
三浦しをんの原作未読。面白い!瑞々しい山林の風景を捉えるカメラワークが良かった。ヘタレな青少年の成長を演じる染谷将太は好演。長澤まさみは綺麗すぎず、ナチュラルな演技でまァ良い。伊藤英明は怪演と言えるか(特に車に並走するシーン)。
 しかし、あんな辺鄙な寒村(ヘタしたら限界集落?)に今どきあんなに大勢の子どもが居るというのがちょっと不自然に感じた。最後のあの奇祭はちょっと絵的にやり過ぎ感があるけれど、面白いからいいだろう。

5月28日「アメージングスパイダーマン2」(MOVIX亀有)
so-netの懸賞にあたって、前売り券(ソニーピクチャーズ=コロンビア映画関連か)を貰ったので観た(そういえば前作もだった)。全く面白くない。特撮はまぁまぁだけど、もう飽きた。ストーリーも焼き直しで新味が無い。前作からあまり経っていないのに作りなおす意味がわからない。グダグダな恋愛話とご都合主義的展開にうんざりした。

6月9日「野のなななのか」(スバル座)
タイトルが言葉遊びみたいで面食らったが、七(なな)七日(なのか)つまり四十九日のことだった。昨年の「この空の花」の姉妹編。芦別で医師をしていた老人の死から始まり四十九日で終わるまでの家族の会話。終戦後なお続いたソ連軍との戦いが背景にある。
 それにしても、なんという映画!自主制作的な作家性、メッセージ性(反戦、反核)が強烈だ。普通の商業映画の枠をはるかに超えた出来。別格すぎる。
 過去と現在の時間が溶け合って、死者と生者が入り混じって展開し、かけがえの無い濃密にして痛切な時空が現出する。混沌とした中にも哀切さと確固とした意志の強さ、何度も見返すべき途轍もない作品と感じた。

6月11日「アクト・オブ・キリング」(シアター・イメージフォーラム)
異様過ぎるドキュメンタリー映画。1965年にインドネシアで起こった共産党員(百万人以上)大虐殺事件の、加害者側の人々に取材し、当時の殺害現場の様子を本人に再現してもらっている。信じがたい状況だが、本人たちが全く悪びれず罪の意識もなく、英雄気取りで嬉々として撮影に応じているのが凄まじい。それ程大規模な虐殺がなされて、その後平然としている社会そのものがもう狂っているとしか思えない。あまりの倒錯ぶりに、こちらの神経がやられそう。

6月13日「ノア 約束の舟」(MOVIX亀有)
ノアの方舟を映画館のスクリーン上で見るのは高校生の時の「天地創造」以来か?それにしても、家族の人間関係などストーリーをふくらませ過ぎではないか?あと、岩に封じられた天使(?)たち、ノア一族も含めて人類全体が滅亡すべきとしたところ、か。脚本作りすぎの感がある。聖書の記載は1ページにも満たないだろうに。最後の「契約の虹」の描写が、太陽を中心に脈動する七色の同心円てのもなんとも無理がある。動物の群れが殺到するSFXはなかなか良かったけど。
 エマ・ワトソン、最初はわからなかった。似てる女優だなとは思ったが。

6月21日「ホドロフスキーのDUNE」(ヒューマントラスト有楽町)
デビッド・リンチの「DUNE」は観たし、結構記憶に残ってもいてそれほど悪くもないかと思っていたのだが、その前にこういう優れた構想があったとは知らなかった。ホドロフスキー「エル・トポ」は昔観たが、強烈な映画だったというかすかな(なんだそりゃ?)記憶しか無い。この予算不足で中止となった映画のとてつもない詳細を極めた絵コンテが、その後の「スターウォーズ」はじめ多くの映画に大きな影響を与えたという最後の十数分の部分は圧巻だった。その前のいろいろな才能(ダリやピンクフロイド、クリス・フォス、ギーガーなど)を寄せ集めていた過程も面白かった。いやー、惜しい名作(になったかどうかはわからないが)が失われたものだ。

6月25日「グランド・ブダペスト・ホテル」(池袋HUMAXシネマ)
W杯日本・コロンビア戦を見るために寝不足だったせいか、途中強烈な睡魔に襲われて数分意識が飛んでしまい、話が見えなくなってしまった。orz
 ホテルの内装など予想していたほど「ファンシー」なものではなかった。展開はドタバタしていて意外な面白さがあった。ちょっと作り物感があるが。

6月27日「私の男」(MOVIX亀有)
モスクワ国際映画祭最優秀作品賞・最優秀男優賞受賞。随分前に読んだ原作(直木賞受賞)は凄かった。それをかなり上手く(忠実に)映像化している。二階堂ふみ、ますます成長してきた(のに中学生を自然に演じられるとは!)。
 話題になったセックスシーンの迫力もある。歳のせいか興奮はしなかったけれどorz、美しさを感じた。若干冗漫だったかな。
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