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「二流小説家」(デイヴィッド・ゴードン) [ファンタジー/ホラー/ミステリ]

2011年度『このミス!』、『週刊文春』、『ミステリが読みたい!』で、ミステリーランキング初の三冠を達成したという空前の快挙の作品。なので、予約待ち期間が長く、やっと回ってきた。
二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

  • 作者: デイヴィッド・ゴードン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2011/03/10
  • メディア: 新書

 原題の”Serialist”とは「連載もの作家」という意味らしいので、これを「二流…」と訳すのは意訳だけれど、実際食うに困るほど売れてない設定なので、(熱狂的なファンが居るとはいえ)二流には違いなかろう。
 なんというか、ミステリのようでミステリでない、メタフィクション的な要素がある。この作品全体が作家の手記の形で、連続猟奇殺人犯(シリアル・キラー、もしかしてこれはタイトルにかけているんだろうか?)の独占インタビューでルポを書こうとするストーリーで、しょっちゅう作家としての考察…創作論、作家論、文明論などが展開されたりするのが、普通のミステリと随分違う。
 私にはそこの方が謎(これ自体にはかなり無理があるように感じたんだけれど)解きなんかよりも面白かったのだが、これをベスト1に推すミステリファンが多いという方に驚いた。こんなひねり過ぎの感がある作品を受け入れるとは、日本のミステリファンのレベルは端倪すべからざるものがあるんじゃなかろうか?
タグ:ミステリ
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