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最近観た映画感想まとめて4本 [映画]

例によってまとめ書き。
ネタバレありなので、未見の方はスキップのこと。
ちなみに、取り上げたのは、
「戦火の馬」
「何かが壁を越えてくる」
「ドラゴン・タトゥーの女」
「ヒューゴの不思議な発明」
の4作品。






















3月6日「戦火の馬」(MOVIX亀有)
 スピルバーグ久々の監督作品となれば観ないわけにもいくまい。劇場で予告篇を観て、これはかなり期待できると思ったし。
 戦争、それも近代戦(機械化戦=機関銃、戦車、毒ガスetc)の残酷さの始まりとされる第一次大戦に巻き込まれて、数奇で過酷な運命に翻弄される一頭の非凡な馬の冒険と苦難、人との関わりを通して描かれる〈希望〉。
  「設定の勝利」という面が大きい。馬の視点で第一次世界大戦を描く、という。動物ものはハズレがなく当たる、らしいけれど、その点でも〈王道〉っぽい。
 しかし、人との心の交流ならば、なんと言っても犬である。馬というのは人類にとって犬に匹敵する、いやそれ以上に役立つ家畜だったわけだが、知能は犬ほどではないにしてもかなり高いはずなのに、あまりドラマの対象になっていないような気がする。その点では、これは映画史上に残る「名馬映画」になるのではないか?馬の演技力(?)が凄いし。
 ちょっと気になったのは、仲間の馬を気遣って振り向くシーンでの目の動きで〈白目〉が見えて視線の向きが強調されてるシーン。馬の目ってあんなふうに白目が露出するものだろうか?CG合成の不自然さを感じたのだが。
 ところで、TwitterでSF作家の山田正紀氏が


と書いていて、それは気づかなかった。なるほどと思った。


3月9日 「何かが壁を越えてくる」(試写会)
 榎本憲男監督作品。「見えないほどの遠くの空を」を見に行った時に、試写会招待の権利を貰って申し込んで、メールで案内をもらって見に行った。35分の短編。公開予定はないそうだ。
 3・11以後の社会的思想的変化をどう受け止めているか?と言う問題意識は、およそ日本人クリエータなら誰もが向き合わずには済ませられないだろう。しかし、この映画のメッセージ性については、いまいちよくわからなかった。これもまたもう一度見なおしてみたい、と思わされた。まさかそれが狙いとも思えないが。
 騒霊(ポルターガイスト)的な異常(心霊?)現象が描かれたりしているんだけれど、これは被災地で幽霊を見る人が続出している、という話から来ているんだろうか?


3月13日 「ドラゴン・タトゥーの女」(TOHOシネマズ六本木)
 原作の小説が大ベストセラーになったのは知っていて、興味もあってアプリ版の電子書籍は最近入手したのだが、未読。Twitter上での評価はすこぶる高いので観たいと思っていた。
 悪評サクサクだったセックスシーンのボカシを入れてないR18+版が期間限定でTOHOシネマズ六本木で公開されるというのを知って「観ずば二度死ね」とばかりに、インターネット予約して見に行った。六本木までは交通費がちと高いのだが。
 しかし、失敗だった。体調悪く寝不足だったため、冒頭30分くらい瞼が垂れてきて半分くらいしか見れず、また場面切り替えが早く感じて字幕を読みきれないケースが結構あって、設定やら人物関係がイマイチわからなくなってしまったのだ。痛恨の極み。途中からは目が覚めて(R18+R部分も含めて)しっかりと観れた。それだけでも十分面白かった。まぁ多少のご都合主義は感じたけれども。原作がいいからなんだろう。

3月14日 「ヒューゴの不思議な発明」(MOVIX亀有)
 84回アカデミー賞で最多となる5部門(美術賞、撮影賞、音響編集賞、音響録音賞、視覚効果賞)を受賞。作品賞や監督賞、主演男優賞といったメインの賞でないところが少し残念か。
※ 監督インタビュー参照。

 それにしても、タイトルがヘンだ。どこが「発明」だったのかわからない。
 予告篇だけで面白そう、自動機械人形が超絶的な能力を発揮して大活躍するのかな?みたいな予想をしていたのが、見事に裏切られた。人形は単なるきっかけを演出するアイテムに過ぎなくて(その割にはあの複雑な絵描きのプログラミングされた動きはやりすぎではないか?)、主役の少年は修理こそすれ発明なんか全くしてないではないか。
 とは言え、スコセッシ監督にとって初の3D映画にしては、この技法を実にうまく使いこなしていると思えた。巨大な時計の内部というのは3D撮影に格好の舞台・題材だし。長回しで移動していく場面などは、どんな風にカメラを動かしたのかわからず、瞠目の映像が出現している。
 そして主題は実は映画史の話だったという、予想のはるか斜め上(3D?)を行く展開! 実在の最初の商業映画監督ジョルジュ・メリエスの生涯が描かれる。セットを組んだり、フィルム編集の手法を開発したり、映画創成期の工夫が面白い。これはスコセッシ監督が3Dをどう活かすかに腐心した原点でもあるように思えた。
 「キック・アス」のクロエ・モレッツが出てるのも知らずに観てて、最後のエンドロールで気づいた、という間抜けさ。「モールス」の時とも印象が違うんだもの。

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