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「ブロンド少女は過激に美しく」 [映画]

 映画の日(ファーストデー)なので、何か見に行こう、という不純な動機で、何を見ようかとcocoで一覧を見ていたら、この作品名が目に止まった。なんかすごすぎるタイトルじゃないか。ロリータもの?まさか!といろんな人のツイートを見てもいまいち内容がわからないが、結構好評で絶賛もたくさん。ではこれにしようと、日比谷シャンテシネ(今はこうは呼ばないのか)へ出かけた。16:40からの回は半分近くは埋まっていた。
 冒頭いきなりモノクロの狭い画面のフランス映画が始まって戸惑った。劇中劇なのかと思ってみていると、延々と続く。15分くらいで終わったが、なんとゴダールの短編「シャルロットとジュール」というベルモンド主演の作品で併映だったのだ。本編のほうが64分と短いので抱き合わせ上映らしい。若いカップルの痴話喧嘩のコメディで、男が一方的に恋人の不実をなじり続けるのだが、その空回りっぷりと最後のトドメが痛烈。

 で、本編の方だが、短い割にはギュッと中身が詰まっていて長く感じた。ストーリーはこっちを参照。少女役は確かに美人だが、「過激」という程でもないような。現作小説のタイトルは「ブロンド少女の特異性」とかいうものらしい。邦題はちょっと外れてる。
 それにしても監督(オリヴェイラ氏)が100歳というのは驚いた。新藤兼人が世界最高齢かと思っていたのに、世界は広い。ポルトガル映画を観るのは初めて。フランスやイギリスやイタリア映画とはやはり雰囲気が違う。風土的なものか。
 謎めいた美女との出会いのときめきが描かれるのだが、ここは共感を呼ぶのだけれど、展開はちょっとついて行きにくくはある。あの国の風習が良く分からないので戸惑ったり…。まぁ惚れた弱みでかなり七転八倒したりするのだが、ハッピーエンドかと思えた瞬間、唖然とするような幕切れが待っている。なるほど、これが「過激な」「特異性」か!
 ちょっと終わり方が急すぎるようで、なおかつ淡々とした何の変哲もないエンドロールが「唖然」感に浸るままの数分間を、飾りのない装飾とでも言うべき画面で満たす。これはなかなか珍しい映画体験かも知れない。映画通の方には是非見て欲しい。私には味わいきれなかった面がありそう。
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