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「ユリ子のアロマ」 [映画]

映画にはめったに行かない私が重い腰を上げざるを得なくなったのは、Twitterのせいである。
 誰かがこの映画のことを、その公式サイトのURL付きでツイートしてたので、そこを見に行って予告編を見て、こりゃ面白そうだ!と
>「ユリ子のアロマ」って、「パフューム」以来の久々の臭覚映画の収穫?面白そうですね。
ツイートしてしまったからだ。そしたら、なんと
@yuriko_onechanという宣伝用アカウントからフォローされちゃうし、昨日の昼、「今夜見に行く」とツイートしたら、監督の吉田浩太氏に捕捉されて、(おそらく、タイトルでTwitter検索していたのであろう)こんなreplyが返ってきてびっくりした。ますます後に引けなくなったという次第。当然後でブログにも書かなきゃというプレッシャーは増大。それにしても、単館上映のレイトショーのみ、というのはなかなか厳しい状況かも。もっと多くやればいいのにねぇ。
 この映画を見ようと思ったのは、前述のように、この映画が「パフューム」同様、臭覚がテーマというのに興味をもったからだ。
 私もどっちかと言うと臭覚は鋭い方で、匂いには敏感だ。別にアロマセラピーに凝ったりはしていないが。視聴覚ばかりが発達したヒトの霊長的存在の基盤をなすのは触覚と臭覚という動物的機能であって、無視出来ない要素だとつねづね思っているのだ。

 で、これは「匂いフェチ変態純愛映画」である。純愛とは言え変態なので、とどのつまり性愛映画である。ってか、性欲なくして恋愛なし。上半身だけの愛はエロースではなく、むしろアガペーの領域なので、およそあらゆる恋愛はスケベーであるのは自明の理なのであるが、それをこうも直截に描いた映画は珍しい。なので、〈共感〉というか〈説得力〉というか、引き込む力がある。一体どーなるんだ、と興味津津。

 主人公(江口のりこ)は以前何かのトラウマがあって男性恐怖症らしい。アロマセラピーエステに勤めているのだが、男性客は相手にできない。それが、ある男子高校生(いかにもむっさい、しろうとっぽいなと思ったら、この染谷将太って、随分俳優キャリアがあるんで驚いた。素晴らしい好演だ)の汗の匂いに夢中になって、なりふりかまわぬ行動にでるという、まぁなんともタイヘンなストーリー。いやはやつい笑っちゃう。「魚心あれば水心」とは言うが、匂いをクンクンかがれてされた方も発情しちゃうという展開なのだが、そういうものなのか(いや、もともと発情真っ最中の健全な高校生だから、当たり前か)? いい匂いの女性はそういう体験はありそうだけど、見知らぬ男が車内で自分の匂いをかいでるらしいと思っても、あまりその気にはならないような気がするんだが…。それにしても、汗の匂いでああいうのってあり得るのだろうか? あの少年の体質が特異で、何らかのフェロモンを含んでいた、という設定(例の「香水」の中で極めて特殊な成分を持つ女性というのが出てきたが、あれと同様)ではあろうけれど、強引といえば強引。
 ラストは美しく、まぁ「よかったね」てな所だが、これから先この二人はどうなるの?という不安というか心残りを余韻のように感じさせられた。
 
 江口のりこは美人でない(ノーメークなのか?)のがリアリティがあってよろしい。最も印象的だった映像は、仰ぐアングルの顔アップで〈クンカクンカ〉する場面なのだが、あそこで鼻の穴が伸縮しなかったのはイマイチではあった。

 美保純を久々に見た。懐かしい!&あまり老けてないね。もう今年で50歳になるとは見えない。風吹ジュンとちょっと似た印象があるか?

 ところで、映画館に入ったところで、なんとTomboさんから声をかけられた。二人とも「今日見に行く」と別々にツイートしてはいたが、互いにそれを見ておらず、全くの偶然で。これはびっくりしたが、意外ではなかった。3月3日に会って以来だ。当然並んで座って鑑賞し、帰りの電車も同方向なので(って、なんというスナナレ展開)ずーっとしゃべりっぱなし。すこし疑問を差し挟んだら、丁寧に心の動きを解説してくれた。(iPadの話も多かったが)

 ちなみに、公式サイトの、別の監督さんからの応援コメントで「勃起する」とか書いてあったが、私はしなかった。多分年のせいであろう。実在青少年だったら…orz
タグ:匂いフェチ
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