SSブログ

「アリス・イン・ワンダーランド」 [映画]

「アバター」に続いて話題の3D映画。丸の内ルーブルで見てきた。IMAXじゃなくて、なんか別の方式(メガネはお持ち帰り)。ま、それほど映像(3D感)は悪くもなかったが、もう3Dには飽きて来たような気はしている。たまに画面から飛び出て自分の方に向かって来てびっくりさせられるが、そんなに嬉しい気分でもない。もういいよ、って感じ。このブーム、意外に早くすたれるんじゃないかな?
 で、感想だが、いかにもディズニーっぽい、お子ちゃま向けのスペクタクルにとどまってるな、と思った。まぁ、見てる間はそこそこ楽しめたけど、底が浅いと言うか、在り来たりのヒロイックファンタジーにしちゃってて、既視感が強いのだ。「ロード・オブ・ザ・リング」や「ナルニア」「黄金の羅針盤」「アバター」なんかで見たようなシーンが続出。成長して現実世界に回帰する、というオチになってるし。
 そもそも原作の「アリス」って、そんなもんじゃないでしょーっ!
 私の「アリス」体験は小学生の時に夢中になって読んだものなんだけど、あまりにぶっ飛んだ異様な世界に圧倒ポカーン( ;゚Д゚)されたのであって、常識的な論理が通用しない奇妙奇天烈摩訶不思議な目眩のするような世界の展開に幻惑されたのだ。それは数学者キャロルにしか描けない独特の世界であって、ファンタジーと言うよりも、言葉遊びやパズルから成る奇想小説と言った方がいいし、ストーリー性など殆どないのだ。それをディズニーのあまりに俗っぽい商業主義で凡庸な見世物にされ、汚されてしまったような感覚を得たのである。マッドハッターにしても、映画ではまともな忠臣みたいな人間性を持たせて描いてるけど、全く違うでしょーがっ!
 原作では「不思議の国」がトランプの国で「鏡の国」がチェスの国だったわけだが、それを強引に一つの世界にくっつけて、明解な対立構造(赤の女王VS白の女王)が構築されてるのだが、換骨奪胎も過ぎるというものだ。キャロルが見たら怒りまくるに違いない。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。