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〈緊急停止〉してよかったの? [サイエンス]

 東北電力の女川原発に水素量異常が発生し、緊急停止した、という報道があった。
 原発というのはしょっちゅう「緊急停止」しているという印象があるが、「緊急停止したんだ、それなら一安心だな」と思うのが普通の感覚ではあろう。なにしろ動くのを止めたんだから。
 しかし、思い出したのが、20年近く前に問題になった四国電力伊方原発2号機で行って反対運動の起こった「出力調整運転」試験のことだ。
 原発は基本的に安定した出力の定常運転を行うように作られており、電力需要の変化に臨機応変に対応することは出来ない。つまり基礎的最低必要量を原発でまかない、調整は他の火力などで対応しているのだが、最も需要の落ちる時期時間帯には原発だけでも発電量を超えてしまうので、出力を下げる必要が生じた、というのが背景にあった筈だ。
 そのときの反対運動の論拠は、出力を上げたり下げたりを繰り返すことは、運転が不安定になり、また原子炉に膨張収縮の負荷ストレスをかけ危険だ、というものであったと記憶する。
 ってことは、「緊急停止」というのは出力調整どころじゃない、非常に急速に出力をゼロにすることであり、原子炉にかかるストレスはその比じゃない、のではないのか? というのが素朴な疑問なのである。


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もちろん

電力会社の説明と情報開示が少なすぎて、これが安心できることなのかどうかがさっぱり分かりません。詳しい情報は知らせたくないということなんでしょうか・・・なんて穿った見方をしてしまいます。
by もちろん (2007-11-12 00:06) 

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