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台風の風速と台風自体の移動速度との関係 [サイエンス]

 今、台風20号が関東近海を通過中だ。風雨が強い。
 先ほどのニュースで、この台風は偏西風に流されて非常に速い速度で移動している、と言っていた。時速75kmとか。
 ここで、以前から考えていた疑問がまた浮かんだ。
 台風の強風は、台風の中心に向かって渦巻き状に吹く風であり、その風向や風速は中心に対して相対的に決まる。その台風自体が移動している場合、その移動成分が風速に影響するのではないか?という疑問である。
 時速75kmといえば相当な速度で、秒速に直すと…えーと(電卓使うと)20.83m/sにもなる。ということは、この速度が台風との相対的位置によって加算されたり、減算されたりすることになる筈である。単純化して言うと、これから台風が近づく地方においては本来の(台風が静止している場合の)風速よりも20.83m/s小さくなり、逆に去って行く地方では加算されて大きくなる筈ではないか?というものだが、そういう話はあまり聞かない(せいぜい「吹き返しの風が強いのでご注意を」程度の話で、これはそういう加算効果を言ってるようにも思えない)のだが、どうなんだろう?


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コメント 2

duznamak

>その台風自体が移動している場合、その移動成分が風速に影響するのではないか?

 その通りです。台風を移動させる気流の速度と、台風の中心に向かって吹く風の速度は、合成されます。ただ、

>これから台風が近づく地方においては本来の(台風が静止している場合の)風速よりも20.83m/s小さくなり、逆に去って行く地方では加算されて大きくなる筈ではないか?

とはなりません。なぜなら、コリオリの力があるからです。北半球の場合、風は、反時計回りに回転しながら台風の中心に向かって落ちていきます。よって、北に向かって進む台風の場合、進行方向に向かって右側(東側)で2つの風の速さが加算されることになります。逆に、左側(西側)では、風は打ち消しあって弱くなります。
 もちろん、今回のように足の速い台風ほど、左右の風速差は大きくなります。ちなみに、台風の右側の半円は、「危険半円」と呼ばれます。
by duznamak (2007-10-28 21:58) 

ask

duznamakさん、おひさしぶり&コメント有り難うございます。
>とはなりません。なぜなら、コリオリの力があるから
はい、勿論そういうことは分かってましたが、ちょっと単純化しすぎた書き方でしたね。
「危険半円」て言葉は知りませんでした。
by ask (2007-10-28 22:42) 

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