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「作家の決断―人生を見極めた19人」 [ノンフィクション]

日大芸術学部文芸学科(林真理子、群ようこ、よしもとばなな等を輩出)での「編集演習」ゼミで行った作家インタビューを収録。
 作家もしくは編集者を目指す学生のゼミなので、その心構えの参考になるような話題、つまり作家としての歩み、小説作法などを体験的に語っていて興味深い。
 森村誠一、佐木隆三、津本陽、阿刀田高、大沢在昌、赤川次郎、渡辺淳一、田辺聖子、小池真理子、藤田宜永、夏樹静子、浅田次郎、北方謙三、筒井康隆、瀬戸内寂聴などなど。

作家の決断 人生を見極めた19人の証言 (文春新書)

作家の決断 人生を見極めた19人の証言 (文春新書)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2014/03/20
  • メディア: 新書


 どの作家も異口同音に下積み時代の苦労を語っている。読書量も凄いし、ボツ原稿の量もすごい。さらに創作作法として、

●とにかく書いて書いて書きまくれ。読むことも大事。
●他人の真似は修行の過程では仕方ないが、自分独自のものを持たないといけない。
●長編と短編では使う筋肉や脳の回り方が違う。
●文章書きの能力とストーリーを創る(嘘をつく)才能とは別。前者は努力で上手くなれるが、後者は天賦の才。
●好きでなければ出来ない仕事。厳しい競争の世界。

 この辺りのことは、言い回しは違うが、みな殆ど同じようなことを言っている。まぁ驚くような話ではなく当たり前といえば当たり前の話なのだが、それぞれの人生の歩み(はそれぞれ異なっている)の中から帰結して得た結論がほぼ一様なのが示唆的だ。作家という特殊な職業なので、一般人にとっては無縁の世界ではあっても、そこに職業人としての普遍的な矜持や真摯さを見い出すことはできる。
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