SSブログ

映画の日(&都民の日)に「悪人」を観る [映画]

 昨日は1日で映画の日だったので、当然映画を見ようと思って出かけた。意外に評判のいい「君に届け」という少女漫画原作の青春恋愛映画にしようか、とネットで調べて池袋まで出た。15:20からの回の30分ほど前に池袋テアトルダイヤに行くと、その回の入場券は既に売り切れだという表示があった。それを前にして4,5人の女子高校生らしき(私服)グループが途方にくれていた。ぬぬっ、今日は「都民の日」で学校が休みなんではないか! こうなると女子高生の大群に混じっての鑑賞ってことになるのが明白で、身の置き所がない感じがして、どうにも気恥ずかしいよなと思い、この映画は諦めて次候補作品「悪人」を見ることにした。

 16:30からの池袋シネマロサである。時間が余ったので、それまでサンマルクカフェで小説「モンスター」(この作品については明日書こう)を読みながら時間潰しをした。
 で、「悪人」である。映画の日とはいえ平日なので、「君に届け」とは違い、空いていた。もっとも、終了後に出る時には勤め帰りの人たちで長蛇の列が出来ていたのだが。
 これも大評判のヒット作で、気になっていた作品だ。大体、吉田修一の原作が賞を受けたりベストセラーになったりして、読もうと思って買ってあった(例によって積ん読だが)のだった。読むより観るのが先になってしまった訳だが、大体(読んでから観るか、観てから読むかという問題の)その良否は絶対に検証できない。人は個々の作品について、先に読むのと観るのとの両方を経験比較することは絶対にできないのだから。ただ、「映画を観て原作を読みたくなった」という人が多いらしいことは付記しておこう。私も、積ん読本を掘り返して原作を読みたい気になった。
 内容についての紹介は(ネット上にも溢れているので)省略する。←単なる不精
 深津絵里がモントリオール映画祭で主演女優賞を貰ったことも話題になったが、確かに演技は素晴らしい。それは妻夫木聡にも樹木希林や江本明や宮崎美子にも言える。暗く湿っぽい基調のカメラの中で、日常的な猥雑な生活感が強く定着されている描写の中での彼らの演技は、そのよるべなさ、やるせなさ、不安と苛立ち、渇望と焦燥と諦念、煩悩と憧憬などが渾然となって、せつなくそしてまた非常にリアルだ。名作。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。