SSブログ

「読み干す」という表現 [言葉]

TwitterのTLに、ある本を「読み干した」という記述が出てきて非常に違和感を感じた。

 こんな言葉は聞いたことがなかった。さらに驚いたのは、そのことを呟くためにiPhoneで入力しようとしたら、ちゃんと辞書に入っていてそのまま変換できてしまったことだ。さらに、今この文章はGoogle日本語入力システムで書いているが、こちらの辞書にも入っている。まぁどちらの辞書もヘンな語彙がたくさん入っているので(ユーザーが間違った誤字の単語まで入ってたりする)意外とは言えないのだが。

《 続きを読む 》


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

「ことばの力学―応用言語学への招待」(白井 恭弘) [言葉]

「応用言語学」とは「現実社会の問題解決に直接貢献するような言語学」と定義されるが、そもそも人間の行う営みの殆ど全てが言葉と密接に関係しているわけで、当然その守備範囲は広い。
ことばの力学――応用言語学への招待 (岩波新書)

ことばの力学――応用言語学への招待 (岩波新書)

  • 作者: 白井 恭弘
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2013/03/20
  • メディア: 新書


 その対象の幾つか大きなテーマが各章でわかりやすく説明されている。が、概観しての要点のみの紹介なので、正直言って深みは無い。(興味を持ったらそれぞれの専門書に、と文献リストはちゃんとしている。)あくまでも「入門」なのである。総じて新しい知見というほどではなく、この方面のよく整理されたガイドといった印象だが、それぞれがとても興味深い内容なので、面白く読めた。既知の項目も多かったが、中には「目から鱗」の話もたくさんあった。


 では各章の内容を以下に細密圧縮充填リストで。

《 続きを読む 》


nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

電子書籍での〈改行〉 [言葉]

毎日新聞に「女の気持ち」という、身辺雑記的な読者投稿を載せている欄があるのだが、5月4日に電子書籍という題の投稿(39歳女性・主婦)があった。
 昨今ブームの電子書籍端末に試しに触れてみての感想が書いてあって、

《 続きを読む 》


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

「縦に書け!――横書きが日本人を壊す」(石川 九楊) [言葉]

 近年の日本人の劣化(少年による殺人事件や無縁社会化など)の一因は横書きの横行によるとする、書家である著者の警世の書。もともとは2005年にハードカバーで刊行された本に加筆して新書化。

縦に書け!――横書きが日本人を壊す(祥伝社新書310)

縦に書け!――横書きが日本人を壊す(祥伝社新書310)

  • 作者: 石川 九楊
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2013/02/02
  • メディア: 新書
 言語力や漢字力が衰退し、そこから社会的幼稚化、稚戯化の時代になった、と警鐘を鳴らしている。とだけ聞くと随分強引な極論に聴こえるかもしれない。
 以前、この書家の著書「筆蝕の構造」を読んだことがある。その時は筆で文字を書くときの物理的→生理的→精神的次元に及ぶ有機的なメカニズムの豊かさについて詳述されていて感心したものの、ワープロパソコンに対するやや偏狭と思える批判にちょっと引いた記憶がある。
 書の専門家の自己中心的な、自分の得意分野からの視点に偏った(いわゆる専門バカ的な)見方を押し出しすぎのような印象だったのだ。「活字は生きていない!」と言わんばかりだったので、〈手書き至高〉を言うのならなんで原稿そのものを写真に撮って出版しないのか?と反発を感じたものだ。
 だが今度の本は広く社会的文化的状況寄りに意見を述べており、視野は広がりうなずける点も多い。

《 続きを読む 長文注意》


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

「ユニコード戦記―文字符号の国際標準化バトル」(小林 龍生) [言葉]

 アスキーネット時代からのオンライン知り合いである小形克宏氏@ogwataのツイートで知った本。(本人もあとがきで登場)

ユニコード戦記 ─文字符号の国際標準化バトル

ユニコード戦記 ─文字符号の国際標準化バトル

  • 作者: 小林龍生
  • 出版社/メーカー: 東京電機大学出版局
  • 発売日: 2011/06/10
  • メディア: 単行本

 本書はユニコード策定作業に日本から参加して、夥しい各国文字の符号化・国際的標準化の混乱、複雑怪奇を極める〈戦場〉で戦い続けてきた男(と表記すべきだろうか?)の手記である。

《 続きを読む 》


タグ:日本語
nice!(0)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

「『ぐずぐず』の理由」(鷲田 清一) [言葉]

オノマトペには昔から興味があった。いや他国語に比べて日本語は群を抜いて豊かな表現語彙を持っており(朝鮮語にも豊富らしいが)、それに魅せられない人は居ないだろうから、特に私の個人的な嗜好というわけではない。
 今までにも、このテーマで読んだ本は無くもないが、この本ほど徹底的に検証したものは初めてだ。
「ぐずぐず」の理由 (角川選書)

「ぐずぐず」の理由 (角川選書)

  • 作者: 鷲田 清一
  • 出版社/メーカー: 角川学芸出版
  • 発売日: 2011/08/25
  • メディア: 単行本


『毎日新聞』2011年12月11日の「今週の本棚」で山崎正和氏の書評を読んでぜひ読みたいと思って読んだ。(ちなみに、その全文コピペがここに載っている。転載許可を得ているのかどうかは〈?〉だが)

《 続きを読む 》


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

「嫁」という表現に対する違和感 [言葉]

Twitterをやっていると、自分の妻のことを指して「嫁が…」と言う人がたまに居る。私はこの古風な表現にずっと違和感を感じているのだが、その「」という呼称に関して面白い公式RT↓が流れてきたので、笑ってしまった。

《 続きを読む 》


タグ:違和感 Twitter
nice!(1)  コメント(7)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

日本語ハッシュタグ大喜利づくし [言葉]

 7月13日から、Twitterで日本語ハッシュタグが導入され、それまで英数字しか使えなかったタグ名に漢字かな混じり表記が使えることになって、1ヶ月近く経つ。
 これは非常に便利なのだが、導入当日からこれを使って遊ぶ人が続出して大変な騒ぎになった。本文中の任意の(キーワードっぽい)部分に”#”を付けたり、全文をタグにしたり…。
 そして起こったのが、日本語ハッシュタグを使った【大喜利】状態の狂騒だ。物好きと思われるかも知れないが、それが目につくたびにコピペして記録しておいたのを一挙公開しよう。

《 続きを読む 》


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。