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最近観た映画感想まとめて14本(2015第2四半期) [映画]

まとめて書くのを四半期ごとにして、その第2弾。

4月15日「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」(TOHOシネマズシャンテ)
アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の四冠というのが効いたか、平日午後というのにほぼ満員の盛況。しかし難解!演劇論?演技論?演劇と映画の成り立ち・世界観の違い?
マイケル・キートンは「バットマン」を演じたから、このバードマンの役にうってつけだったのか?
それにしても娘役のエマ・ストーンの存在感は異常。

4月17日「ソロモンの偽証 後篇・裁判」(MOVIX亀有)
いよいよ待ちに待った裁判の実施へ。結末のどんでん返しには意表を突かれた。
前作同様、各人の演技力が光っている。

4月22日「パリよ永遠に」(ヒューマントラストシネマ有楽町)
子供の頃「パリは燃えているか」という作品があったのを憶えているが、見る機会を逸して未見(かつ原作未読)。これは同じテーマを扱っているが、原作はまるで別。ごく僅かの戦闘シーンを除いて、派手なところは一切ない、密室内の丁々発止の対話劇。パリは無傷で解放されたという史実を知っていても、この緊張感は凄い。

4月27日「寄生獣 完結編」(スカラ座)
前篇は劇場で見逃してしまったのだが、4月24日にTV放映されたので観た。なかなかの出来ではないかと思ったので、続編は劇場でぜひ見ようと思った。鶴見俊輔が絶賛していた原作はごく一部(確か第1巻)しか読んでない。なので、ストーリーは原作をどの程度忠実に映画化してあるのかわからない。が、よくまとめたと思う。ミギーの形や動き、他の寄生獣たちの派手な動きのCGは、それぞれまぁあんなもんだろう。結構うまく動かしてはいたけれど、若干マンガ臭が強くて、実写画面と少し不調和を感じた。染谷と橋本のベッドシーンを観るとはまさかの予想外だった。描写控えめなのがやや不満w

5月8日「セッション」(TOHOシネマズシャンテ)
連休中に激混みで諦めていたが、平日になったので観に行った。それでも相当な混み具合で、ほぼ8割の入り。年配層が多め。アカデミー賞助演男優賞受賞。それも納得の迫力あるスパルタ教師演技だ。圧倒的。主演の俳優もドラムの腕は相当なものと見えたが、あれは吹替なんだろうか?
最後のクライマックスは凄かった。ちょっとリアルさに欠けるけれど。

5月11日「私の少女」(ユーロスペース)
韓国映画。新聞のレビューで興味を持ってわざわざ渋谷まで観に行った。監督も俳優も初めてなのでぶっつけ視聴。その割には入って行きやすい。主役の二人の演技が素晴らしい。シチュエーションとしてはかなり特異な設定だが、ご都合とは感じなかった。
タイトルは「私の男」のもじり?と一瞬思ったが、どうなんだろう?

5月24日「そこのみにて光輝く」「ほとりの朔子」(新文芸坐)
池袋の文芸座は学生の頃よく行った記憶があるが、最近、というか大人になってからはめっきり行かなくなっていた。たまたまTwitterで少し古い(と言っても公開後1年程度のものが多いが)邦画を毎日日替わりで二本立て上映する企画が進行中であるのを知り、その中にこの「そこのみ〜」(確か宇多丸氏が2014ベスト1に挙げていた)があるのを見て、観たいと思っていたが見逃していたのでこれ幸いと日曜日なのに敢えて出かけることにした。
低予算映画ゆえのチープさが内容によくあっていて迫真力がありまくりだ。池脇千鶴の〈体当たり演技〉も凄い。脇役の菅田将暉がいい味出してる。

「ほとりの朔子」(監督・深田晃司)は、全く知らず(そういう作品の存在することさえ)に行った。二階堂ふみ主演でこんなのがあったとは!「私の男」より前の作品。
>叔母である海希江(鶴田真由)の誘いを受けて避暑地にやってきた浪人生の朔子(二階堂)が、人生の複雑さをのぞき見る青春映画。海と山のほとりで、子どもと大人のほとり(?)にいる朔子のみずみずしいひと夏の模様が描かれる。
低予算の小品で、彼女の役も珍しく「まとも」なフツーの女の子なので、衝撃は無いがこの年頃の女性の心理はよく描かれている。主人公というよりむしろ観察者っぽいが。

5月29日「百日紅 Miss HOKUSAI」(テアトル新宿)
原作は杉浦日向子の漫画(未読)。絵柄が若干(と言うより相当)違うような気がする(眉の濃さにしても)。北斎の娘で同じく浮世絵師のお栄(声・杏)が主人公。北斎の声は松重豊!悪くはないが。
映画「北斎漫画」を思い出した。あの時の娘役は若き日の田中裕子で乳房の白さが眩しかったのを憶えている。
90分とは思えない長さを感じさせるほどの密度の濃さ。場面場面の丁寧な作り。

6月2日「駆込み女と駆出し男」(MOVIX亀有)
井上ひさしの原作(原案?)未読ってか、遺稿で最近出たばっかりか。
途中少し眠った(映画のせいでなく純粋に体力的問題)。
満島ひかりの駆け込み理由がよく分からなかった。

6月5日「チャッピー」(丸の内ピカデリー)
大スクリーンなのに、平日昼間のためかガラガラ。ストーリーの事前知識なく観たので意外性が強かった。その分面白かった。ニンジャという役名の俳優の名前がニンジャとか、どゆこと? ともあれ、アウトローのいい加減さとAI発現との交錯がとんでもない意外さと緊張と過激な展開をもたらす効果は抜群。
ロボットの挙動がヒトの動きそっくりなのはモーションキャプチャーによるものだろう。実写映像との合成の自然さが際立つ。

6月16日「海街diary」(TOHOシネマズ日劇)
読んだのはもう随分前になるが、原作漫画についてはこちら。ほぼ完全忠実な映画化(だと思う)。
四人姉妹のキャストは豪華、今をときめく女優たち。注目は勿論すず役のすず(最初の役名を芸名にするパターンか?)。フレッシュでなおかつ既に大女優の風格がある。
漫画を読み直してみたら、葬式直後に(「この街で一番好きな場所」へ案内させる前に)長姉がすずに慰労と感謝の言葉をかけたら鈴が大泣きした場面があって、とても重要ないいシーンだと思うのだが、映画の中では省かれていた。なぜだ?!
あと、漫画ではシリアス場面からギャグ場面で画風が激変してデフォルメする表現技法(確か「軽井沢シンドローム」が嚆矢?荒川弘もよく使うアレ)が使われてるんだけど、三女(映画では夏帆)についてはギャグ画しか無いような気がするんだが、そもそもキャラがそうなってるので、本来実写化には向かない登場人物だろう。

6月26日「マッドマックス 怒りのデスロード」(丸の内ピカデリー)
巷で狂騒状態。なので観ずに死ねるかものかと。いやぁ〜確かに凄すぎる!
「殆ど全編あのカーチェイスシーン」みたいな紹介もあったけど、そこまでテンション上がりっぱなしではない。それにしても、なんつーか、もぉ別次元の映画。
生きててよかった、かも。

6月28日「トゥモローランド」(MOVIX亀有)
予備知識は全くなく予告をちら見しただけで観た。ストーリー構造というか世界観がイマイチわかりにくい。最初はディズニーランドの未来ゾーン(?)に絡めた話かと思った。全然違って、地球危機パラレルワールド歴史改変モノだった。岡田斗司夫絶賛VS宇多丸酷評。岡田氏の褒め内容はよく知らないが、宇多丸氏の評はpodcastのムービーウォッチメン・シネマハスラーで聴いた。「絵は素晴らしいが、ストーリー展開に難がある。エリート主義的結末に安易さとあざとさがある」など。なるほど、同感。

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