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最近観た映画感想まとめて18本(2015第1四半期) [映画]

恒例の映画感想のまとめて書き込みだが、半年に一度では、いくらなんでも長すぎ貯め過ぎになるので、せめて年に4回、つまり3ヶ月の四半期ごとにしようと思った。
 で、これがその1回目、2015年1月〜3月の間に観た18本。(少し多めだったかな?)
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1月4日「海月姫」(TOHOシネマズ日本橋)
以前アニメ放映されてたようだが、観てない。今回観た理由は、能年伶奈が主演してるから。っても「ホットロード」は観なかったのだが。いかにも少女漫画然としたものには興味なかったので。
 対してこっちは女オタク集団生活という面白そうな題材なので、それを能年がどう演じるかというのは一種ゲテモノ趣味的な興味とでも言おうか。なかなかの好演で、演技力に幅が増えたと言うべきか。

1月7日「ベイマックス」(MOVIX亀有)
子連れでほぼ満席の盛況。なんじゃこりゃ、学校はどーしたんだ?と思ったら、まだ冬休み中なのだった。「アナ雪」以降のディズニー・アニメファンが大挙押し寄せた感じ。
予告編と本篇とではイメージが違う、とはTwitterで目にしていたが、確かに穏やかなハートウォーミングな話かと思っていたら、派手なドンパチのヒーローものではないか!ヒーロー物ゆえのご都合主義ありまくり(質量保存則無視とか)は、まぁファンタジーと見れば目くじら立てることもないか。
 舞台が「サンフランソウキョウ」という日米折衷で、主人公はヒロ、兄はタダシ、と日本人設定。街中には漢字の看板(餃子とか)多数。これは日本へのオマージュなのか?ロケットパンチも日本のアニメからのパクリだし。ラセターの宮崎駿リスペクトも関係有り?
 ラストは感動的だった。

1月12日「楽園追放」(渋谷TOEI)
虚淵玄作。全くの独立した作品。軌道上のサイバースペースに電子情報として生きる人間たちの楽園と地上に残された貧しい人類の構図。そこに降って湧いた地上からのサイバーハッキング攻撃。その対応に乗り出すためにクローンの肉体に「受肉」して地上に派遣される美少女戦士…とまぁありがちな設定だが、なかなか面白かった。地上でのガイド役がキャラとして光っている。
 それにしてもサイバー空間に移住する人類というパターンはよくあるが、イマイチぴんと来ない。出来たとしてもその構築維持にどんだけのエネルギーが必要なのかも。Googleのデータセンターの電力消費量のものすごさを聞くだに、さらにあれよりも桁違いに電気が必要なはず。

1月19日「天才スピヴェット」(シネスイッチ銀座)
前から〈観ようリスト〉に入れていたが、機会がなかったものの、結構ロングランしてたので、遅ればせながら間に合った。それにしても、いくら天才だからって、「永久機関」は無いだろう!ファンタジーになってしまう。
 奇妙(過ぎじゃないか?)な家族関係が描かれる。カーボーイまんまな父親、虫オタクな母、体育会系の双子の弟、芸能界オタクな姉。そして弟の死のショック。家出的な大陸横断決行。この道行き(ロードムービー的な面白さ)がなかなか良い。
そして家族の情愛の再構築。やや安直か?

1月21日「劇場版PSYCHO-PASS」(MOVIX亀有)
TVアニメは未見。タイトルは「精神病質」の意味ではなく(てっきりそう思っていたのだが)、ヒトの心の攻撃性などを捕捉評価し、ランキングするディストピアのシステムのことだった。
100年後のこの世界の設定をTVアニメと同じにして劇場版に別のサイドストーリーを構築した(つまりスピンオフ作品)らしい。他の登場人物はリアルな風貌なのに、主人公だけ目が大きい、いわゆる萌えキャラの絵柄なのがなんともちぐはぐな感じがした。ストーリーは一見単純だが、次第に見えてくる陰謀の大仕掛な全貌はなかなか。メカの描写CGは重量感・迫力がある。

1月25日「サンバ」(シャンテシネ)
「最強の二人」の監督による、その黒人俳優オマール・シーと「なまいきシャルロット」(未見)のシャルロット・ゲンズブールの共演による恋愛映画、しかも不法滞在問題とその援助というシビアな意表をついた設定。国外退去の窮地に陥った彼と精神的に不安定な彼女との心の接近過程が面白い。オマール・シーという俳優の演技力は半端じゃない。

1月28日「おみおくりの作法」(シネスイッチ銀座)
映画好きの友人(ネット外)から強力にプッシュされ、また予告編を見て興味を抱いたこともあり、有楽座での上映は終わってシネスイッチ一館だけでしかやっておらず、見逃してしまいそうなので急ぎ観た。孤独死した人を弔う仕事をする民生係の男の話。静かで淡々と進む、一見退屈(冒頭で眠くなったが持ち直して寝ずに済んだ)で、冗長な印象だったが、知らない人の生前の諸相に踏み込んで思い入れを持って仕事をするその誠実さが描かれる。新機軸だ。
 最後のシーンは息を呑んで感動的だったけど、しかし、あれってそれまでのリアルさに対してブッ飛んで掟破りじゃないかしらん?

2月2日「薄氷の殺人」(ヒューマントラストシネマ有楽町)
中国ノワールは観るのは初めて。やたら評判がいいので。
途中でやたら人が殺されるが、その犯人が誰か、殺されたのが誰か、がよくわからなくなった。《顔貌失認症》っぽい(実は以前からその傾向はあったのだけれど)。読書力が衰えてるのと軌を一にして映画鑑賞力が落ちている。愕然。

2月11日「エクソダス:神と王」(MOVIX亀有)
チャールトン・ヘストンの「十戒」は高校生の頃観たが、そのリメイクなのか?ストーリー的にはほぼ同じ(旧約の「出エジプト記」が原典として共通なんだから当たり前か?)だが、前作の極端なSFXスペクタクルは随分抑え気味で、各奇跡にも「超常現象」感が殆ど無い。神がかってもいない。実のところはこういうことであった、とでも言いたげな再解釈か?150分は長かったが、さほど退屈はしなかった。

2月13日「ビッグ・アイズ」(TOHOシネマズシャンテ)
妻の描く大きな目が特徴の少年少女の絵を、自分の作品と偽って売り出し、富と名声を得る夫との確執。実話だそうだが、全く知らなかったし、絵も見覚えがない。ストーリーは単純だが、娘との絆の描写が感動的。夫役のクリストフ・ワルツって品がないなぁ。

2月25日「アメリカンスナイパー」(MOVIX亀有)
この日ちょうど、この映画の主人公のモデルとなった狙撃手を殺害した元兵士に終身刑が宣告された、というニュースが映画を観る直前に流れたのをTwitterで見て「おぉお!」となった。
 天才的な射撃術で、イラク戦争で海兵隊を援護する特殊部隊の狙撃兵となったクリス。射殺した人数なんと160人。
 帰還兵の相談にのっていたというクリス・カイルだが、それには〈?〉だ。この人、罪悪感を一切抱いてないではないか。あの戦争がありもしない「大量破壊兵器」を口実に行われたブッシュのインチキを知った後でも!?
 その葬儀は国葬か?と見まがうばかりの盛大さ。こんな人物が居たなんて知らなかった。それにしてもほとんど疑念を挟まない英雄扱いにはいささか鼻白んだ。監督のクリント・イーストウッドは共和党員だが、イラク戦争には反対していたらしい。この辺りよくわからない。淡々と事実を描いて、批判を表しているのか?

3月2日「トレビの泉で二度目の恋を」(Bunkamura ル・シネマ2)
あの「サウンドオブミュージック」のトラップ大佐役のクリストファー・プラマーが主役ということで、懐かしさのあまり観ようと思った。私が知らなかっただけで、その後も結構映画出演はしていたようだ。久々に見る姿は当然老いさらばえていた(クリント・イーストウッドに似てる)。二枚目が老いると皆同じような顔になる、の法則がありそうな…でもないか?

3月11日「ソロモンの偽証」(MOVIX亀有)
いや、凄い!圧倒された。ご都合主義を感じない。「告白」と比較されるようだが、そっちは観ていないので、なんとも。
これは前後篇にわかれた二部作の前篇。後篇が早く観たい。

3月14日「妻への家路」(TOHOシネマズシャンテ)
チャン・イーモウ監督、コン・リー主演。文革で右派として20年も囚人だった夫の帰還、夫の顔を忘れた記憶障害の妻。この設定の勝利。
 コン・リーも随分老けたなぁ、という印象。しかし、その醸し出す生活感というか年輪の存在感は一種重厚。途中何度も落涙。特に記憶を呼び戻すためのきっかけを探して何度も試行錯誤(下車の演技、手紙、昔弾いた曲…など)する、ついに記憶が戻ったか、と思いきや…のその希望と落胆の繰り返しが切ない。ラストシーンの辛さと美しさは特筆もの。

3月16日「イミテーションゲーム」(みゆき座)
カンバーバッチ主演。ドイツの極めて堅固な暗号エニグマを解読する機械が「いかにも」な歯車の巨大な集合体みたいに見えるのだが、そのメカニズム(と言うかアルゴリズム)についての説明が全くなかったのは不満。解いた経緯が、素人の何気ない一言がヒントになって、というのは意外だった。当時のイギリスの諜報部の行動基準の話も面白い。

3月18日「イントゥ・ザ・ウッズ」(MOVIX亀有)
ブロードウェイで30年前にヒットしたミュージカルの映画化だそうだ。シンデレラ、赤ずきん、ジャックと豆の木、ラプンツェルをまとめて強引にくっつけるという、最初から無理がありすぎで破綻確実の冗談設定。それを承知でどんな展開になるのか、という好奇心で観た。しかし、当然ながらあまりにもご都合主義満載のストーリーにならざるを得ず、面白くもなんともない。見続けるのが苦痛になるほど。
メリル・ストリープの魔女演技はなかなか良かったが。それにしても赤ずきんの子役の可愛くなさは何だ? ジョニー・デップもちょい役過ぎる。

3月20日「博士と彼女のセオリー」(TOHOシネマズシャンテ)
原題は「万物理論」だったはずだが、男女間の愛情問題に矮小化するのはいかがなものか。確かに物理学の話ではなく、ラブストーリーだったんだけど。ま、単純な恋愛映画でなく、事実(それもまだ生きている人たちの)に沿って描かれるのも好感が持てる。それにしても、主役の病気の演技が素晴らしい。

3月23日「プリデスティネーション」(渋谷TOEI)
ハインラインの原作「輪廻の蛇」は未読。タイムパラドックスもの。閉じたループが何重にも交錯して、前後と言うより因果関係(?)がわからなくなる。広瀬正のSFにも同じようなオチのもの(未読)があったらしい。と言うかこのパターン、ありすぎか?

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