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「もしも月が2つあったなら」(ニール F カミンズ) [サイエンス]

先日紹介した「もしも月がなかったら」の続編。図書館から意外に早く借りられた。
 反「1Q84」論のためには、こちらの方がふさわしかったので、やっと本命の本を読むことが出来たわけだ。

もしも月が2つあったなら ありえたかもしれない地球への10の旅 Part2

もしも月が2つあったなら ありえたかもしれない地球への10の旅 Part2

  • 作者: ニール F カミンズ
  • 出版社/メーカー: 東京書籍
  • 発売日: 2010/09/23
  • メディア: 単行本


 例によって、あまりじっくり読む時間が取れないので、表題の第1章だけ読んだ。他にも、「地球が月だったら」「月が逆向きに公転していたら」「地殻がもっと厚かったら」「太陽の反対側に反地球があったら」「銀河の他の場所で生まれていたら」などなど、面白そうなテーマがいっぱいあるのだが。

 さて、月が2つあるという状態になる経緯として、いきなり2つ出来るというのは不都合(短期間で衝突合体してしまう)なので、今の地球&月と同様にまず1個の月が(火星大の惑星の衝突により)生じ、その後他所から飛んで来た第二の月(ルルーナ)を捕捉したという設定で展開している。捕捉の過程でルルーナの運動エネルギーを減少(させないと飛び去ってしまう)させるメカニズムが説明される。
 月までの距離の半分位の軌道を回るとし、そのための月夜が非常に明るく、夜行性動物の感覚進化が加速する影響を及ぼすだろう。
 また、潮汐力が大きく働くので、潮の干満が激しく海岸線の浸食が甚だしい。

 というわけで、やはり〈月がなかった場合〉と同様、大変な地質学的・生物学的影響があることが明示されている。
 当初目的(「1Q84」への難癖)は果たせたわけだが、なんだか無粋な動機の読書であるというのは自覚している。村上春樹ファンの方には不快感を与えてしまったかも。それは別として、サイエンスファン的には面白かった。
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