「トンデモ本?違う、SFだ!」(山本 弘) [SF]
6年前といささか古い本だが、SFの歴史を辿り、名作のブックガイドになっているので問題ない。懐かしい作品もあれば、未読のものもたくさんあり、何よりも著者のSFへの熱い思いが感じられて楽しい。
←この装丁はちょっと残念。下手なパルプ雑誌風で品がない。
昔から現在までのこれはというSF作品をずらりと並べて、一つ一つ手に取り、ためつすがめついじくり撫でさすりながら、その面白さを語る。有名な作品より、一癖あるこだわりの逸品を選んでいる。
山本弘のSF観は〈筋の通ったバカ話〉ということ。つまりはセンス・オブ・ワンダー。
「トンデモ本」とSFの違いは、前者が「作者の意図とは違う観点で楽しめるもの」という定義があったと思うが、SFは当然作者の意図通りに楽しむものなので、大違いであることは明白だろう。とにかく著者のSFが好きで好きでたまらない愛情がページの至る所に散りばめられている。
それにしても、さすがに膨大な読書量である。しかもよく覚えている。読書ノートに克明に記録してあったりするんだろうか? 私が読んでいた作品は半分もなかった。SF者としてはこれは失格かも。
各章の合間に挟まれる「インターミッション」でマレー・ラインスター(「宇宙震」は中学生の時、学習雑誌の付録で抄訳を読んだ)の話や、タイムトラベルテーマの蘊蓄や、タイトルの話などもなされており、これもとても面白い。要約はとてもし切れないのでやめておくが、SFが好きな人にも、その面白さをまだ知らぬ人にもおすすめできる一冊。
←この装丁はちょっと残念。下手なパルプ雑誌風で品がない。
昔から現在までのこれはというSF作品をずらりと並べて、一つ一つ手に取り、ためつすがめついじくり撫でさすりながら、その面白さを語る。有名な作品より、一癖あるこだわりの逸品を選んでいる。
山本弘のSF観は〈筋の通ったバカ話〉ということ。つまりはセンス・オブ・ワンダー。
「トンデモ本」とSFの違いは、前者が「作者の意図とは違う観点で楽しめるもの」という定義があったと思うが、SFは当然作者の意図通りに楽しむものなので、大違いであることは明白だろう。とにかく著者のSFが好きで好きでたまらない愛情がページの至る所に散りばめられている。
それにしても、さすがに膨大な読書量である。しかもよく覚えている。読書ノートに克明に記録してあったりするんだろうか? 私が読んでいた作品は半分もなかった。SF者としてはこれは失格かも。
各章の合間に挟まれる「インターミッション」でマレー・ラインスター(「宇宙震」は中学生の時、学習雑誌の付録で抄訳を読んだ)の話や、タイムトラベルテーマの蘊蓄や、タイトルの話などもなされており、これもとても面白い。要約はとてもし切れないのでやめておくが、SFが好きな人にも、その面白さをまだ知らぬ人にもおすすめできる一冊。
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