近況とこれから [身辺雑記]
非常に長いインターバルになってしまいました。久々に書きます。
ほぼ4ヶ月もの間(2月の駄文1個を除き)全く書いていませんでした。書き込みを再開するにあたり、その辺の事情を開陳したいと思います。(これは私に読者登録をしてくれている(たった)5人の方々にのみ向けた文章です。)
そもそも私は、このブログでは〈個人的なこと〉は書くつもりがありませんでした。どこへ行って何を食べて、なんて話をしてもしょうがないじゃないか、と思っていて、私を知らない赤の他人がいきなり読んでもそれなりに意味のあることを書くべきだ、というのがポリシーなわけです。〈身辺雑記〉というマイカテゴリーはそれと矛盾するかもしれませんが、これは「その他/ノンジャンル」的な位置づけで作ったもので、極私的なものではないのです。
とは言え「文は人なり」なので、どんなことを書いても、書き手の人となりは自ずから現れてしまうのですが、それはそれで〈持ち味〉とでも言うべきでしょう。(勿論そんな誇れるもんじゃないのは承知してます。)
今でもそれは変わらないのですが、再開するにあたっては極めて個人的な事情を説明する必要があると思い、したためる次第です。
私は定年を待たずこの3月末をもって退職しました。いわゆる「勧奨退職」です。募集があったのは12月はじめ頃で、中旬に決心しました。それ以降ブログへの書き込みが止まりました。書く時間が無くなったわけではなく、いろいろと思い悩むモードになって書く気になれなかったためです。決心はしても自分の気持ちの整理はつかず、また他人にうまく表現し伝えることが出来ず、やや鬱状態になっておりました。
退職理由は〈体力気力の衰え〉です。「衰えた」とは言っても、勿論「もう限界」というほどではありません。血圧が高くなり、頻脈・動悸に襲われたり、疲れやすくなりました。仕事がつらくなってしまったのです。で、自分はそんなに長くは生きられないだろう、という弱気の虫に取り憑かれました。平均余命からすれば82歳くらいまではある筈ですが、とてもそんなには生きられまい、せいぜい70歳まで保てばいい方じゃないか?などと。で、ボロ切れみたいになるまで(とはやや大げさですが)勤めてから定年退職するより〈余生を楽しむ余力を残して辞めたい〉と思い至ったのであります。つまりは、自分にとって〈カネ〉と〈時間〉のどっちが大事か、という選択において〈時間〉の方を採ったということです。
その頃読んだ五木寛之の「林住期」という本がこの選択をする上で後押しをしてくれました。簡単に言うと「50歳過ぎたら、家族や社会のために働くことから解放されて自分の楽しみのために生きればよい」という内容なんですが(そりゃ人生50年だった昔の基準では?と思うなかれ。75歳から100歳までを「遊行期」と位置づけている、スパンの長い見方なのです)、私は独身ですし、家のローンも残っていないので、自由度が高く、退職金と貯金を合わせ、質素な生活をすれば、今後無収入になっても、なんとかなるだろう、という、若干甘い読みの上での決断です(それにつけてもインフレの怖さよ)。
何をするための時間か?と言えば、千冊以上ある未読本を読むことが主な使い道です。今までに「読みたい」と思って買い貯めた本が未読のまま山をなしているのですが、「読まずに死ねるか!」なのです。20年以上前に買った本もあるので、今手に取っても読む気が起こらない本や、もはや内容的に朽ちてしまったり、意味を失ってしまった本も沢山あるでしょうが、歩留まりがどれくらいになるかはやってみないと分かりません。とにかく読書三昧の生活に入ろうと決意した訳です。
さて、そういうインプットばかりしていていいのか、いずれは死んで無に帰するだけの読書では無意味ではないか、なんらかのアウトプット、自分で本を出すとか出来ないのか?と自問するわけですが、私の読書性向は特に決まったテーマを持たず、多方面の乱読(と言っても大して広い範囲ではない)の部類なので、一芸に秀でるというわけにはいかず、なんらかの世に問えるほどの成果物はあまり期待出来ない、というのが残念ながら事実でしょう。せいぜいこのブログに書評的な駄文を書く程度に終わりそうです。とは言え、殆どひきこもりに近いような状態になる私にとっては、ブログは社会との貴重な接点なので、これからはせいぜい頑張って書き込むようにしたいな、と思っているのでありました。
あと、こういうことになったので、マイカテゴリーにひとつ「セカンドライフ」というのを作ろうと思います。身辺雑記的ではありますが、特に老後の過ごし方関連記事はそっちにまとめよう、と。
ほぼ4ヶ月もの間(2月の駄文1個を除き)全く書いていませんでした。書き込みを再開するにあたり、その辺の事情を開陳したいと思います。(これは私に読者登録をしてくれている(たった)5人の方々にのみ向けた文章です。)
そもそも私は、このブログでは〈個人的なこと〉は書くつもりがありませんでした。どこへ行って何を食べて、なんて話をしてもしょうがないじゃないか、と思っていて、私を知らない赤の他人がいきなり読んでもそれなりに意味のあることを書くべきだ、というのがポリシーなわけです。〈身辺雑記〉というマイカテゴリーはそれと矛盾するかもしれませんが、これは「その他/ノンジャンル」的な位置づけで作ったもので、極私的なものではないのです。
とは言え「文は人なり」なので、どんなことを書いても、書き手の人となりは自ずから現れてしまうのですが、それはそれで〈持ち味〉とでも言うべきでしょう。(勿論そんな誇れるもんじゃないのは承知してます。)
今でもそれは変わらないのですが、再開するにあたっては極めて個人的な事情を説明する必要があると思い、したためる次第です。
私は定年を待たずこの3月末をもって退職しました。いわゆる「勧奨退職」です。募集があったのは12月はじめ頃で、中旬に決心しました。それ以降ブログへの書き込みが止まりました。書く時間が無くなったわけではなく、いろいろと思い悩むモードになって書く気になれなかったためです。決心はしても自分の気持ちの整理はつかず、また他人にうまく表現し伝えることが出来ず、やや鬱状態になっておりました。
退職理由は〈体力気力の衰え〉です。「衰えた」とは言っても、勿論「もう限界」というほどではありません。血圧が高くなり、頻脈・動悸に襲われたり、疲れやすくなりました。仕事がつらくなってしまったのです。で、自分はそんなに長くは生きられないだろう、という弱気の虫に取り憑かれました。平均余命からすれば82歳くらいまではある筈ですが、とてもそんなには生きられまい、せいぜい70歳まで保てばいい方じゃないか?などと。で、ボロ切れみたいになるまで(とはやや大げさですが)勤めてから定年退職するより〈余生を楽しむ余力を残して辞めたい〉と思い至ったのであります。つまりは、自分にとって〈カネ〉と〈時間〉のどっちが大事か、という選択において〈時間〉の方を採ったということです。
その頃読んだ五木寛之の「林住期」という本がこの選択をする上で後押しをしてくれました。簡単に言うと「50歳過ぎたら、家族や社会のために働くことから解放されて自分の楽しみのために生きればよい」という内容なんですが(そりゃ人生50年だった昔の基準では?と思うなかれ。75歳から100歳までを「遊行期」と位置づけている、スパンの長い見方なのです)、私は独身ですし、家のローンも残っていないので、自由度が高く、退職金と貯金を合わせ、質素な生活をすれば、今後無収入になっても、なんとかなるだろう、という、若干甘い読みの上での決断です(それにつけてもインフレの怖さよ)。
何をするための時間か?と言えば、千冊以上ある未読本を読むことが主な使い道です。今までに「読みたい」と思って買い貯めた本が未読のまま山をなしているのですが、「読まずに死ねるか!」なのです。20年以上前に買った本もあるので、今手に取っても読む気が起こらない本や、もはや内容的に朽ちてしまったり、意味を失ってしまった本も沢山あるでしょうが、歩留まりがどれくらいになるかはやってみないと分かりません。とにかく読書三昧の生活に入ろうと決意した訳です。
さて、そういうインプットばかりしていていいのか、いずれは死んで無に帰するだけの読書では無意味ではないか、なんらかのアウトプット、自分で本を出すとか出来ないのか?と自問するわけですが、私の読書性向は特に決まったテーマを持たず、多方面の乱読(と言っても大して広い範囲ではない)の部類なので、一芸に秀でるというわけにはいかず、なんらかの世に問えるほどの成果物はあまり期待出来ない、というのが残念ながら事実でしょう。せいぜいこのブログに書評的な駄文を書く程度に終わりそうです。とは言え、殆どひきこもりに近いような状態になる私にとっては、ブログは社会との貴重な接点なので、これからはせいぜい頑張って書き込むようにしたいな、と思っているのでありました。
あと、こういうことになったので、マイカテゴリーにひとつ「セカンドライフ」というのを作ろうと思います。身辺雑記的ではありますが、特に老後の過ごし方関連記事はそっちにまとめよう、と。
askさん、こんにちは。お久しぶりです。この間に、そのようなことがあったのですか。時間があるというのもいいですよね。セカンドライフでの読書、凄い量になりそうですね。書評楽しみにしてます。
by もちろん (2009-04-23 23:52)
もちろんさん、お久しぶり。
>読書、凄い量になりそうですね。
それがねぇ、私って〈読むのが遅い〉んですよ。
ツン読本の山を前にして、どこから攻めたらいいのか途方に暮れてもいるのです。全然整理してないし。
>書評楽しみにしてます。
ありがとうございます。読んでくれる人が居るというのは励みになります。読みっぱなしで書かないでいると、その本に関しての自分なりの決着と言うか消化と言うか、ケリがついていないようで、イマイチすっきりしないのですよね。
by ask (2009-04-24 00:17)
おひさしぶりです。久々の更新ですね。
> 私は定年を待たずこの3月末をもって退職しました。
なるほど。たまにチェックしておりましたが、全く更新がなかったのはそういう理由だったのですね。自分はまだ30才ということで、退職を考えるような年でもないのですが、同じく老後は、好きな本でも毎日読みつつ静かな余生をすごしたいもんです。
> 千冊以上ある未読本
一日二冊読んだとしても、最低一年半ですか。読書登録はしてないですが、書評を楽しみにしております。
by ub7637 (2009-04-24 01:29)
お久しぶりです。
余力を残しての退職、人生を楽しむにはこれですね。
>ツン読本の山を前にして、どこから攻めたらいいのか途方に暮れてもいるのです。
わかります…私もツン読の山が山脈になり、山地になり…時折雪崩が起きたり…。
by michaela (2009-04-24 09:15)
ub7637さん、ご無沙汰してました。
>一日二冊読んだとして
いやいや、フルタイムで読んでも遅読の私には1冊/日がせいぜいでしょう。本だけ読んでるわけにもいかないし。
それにしてもあなたの読書量も凄いですねー。
by ask (2009-04-24 22:49)
michaelaさんもお久しぶりです。
>私もツン読の山が山脈になり、山地になり
あれま! あなたもですか。何冊くらいあるんでしょうか?
by ask (2009-04-24 22:58)